更年期障害に用いられる漢方薬 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)

一年中風邪を引いてばかりいて困っている方。
暖かい季節でも冷房の効いた部屋に30分もいれば、すぐに鼻水が出てきてしまう方。寒い時には、朝の起き抜けから頭痛と寒気を覚え、まもなく鼻水とクシャミが現れ、ノドが痛んで微熱も続く方。長いこと、このような状態ですが、病院にはかからず買い薬を飲み続けてしまっている方。

東洋医学では、風邪の症状が数カ月続いたり、時には何年も続いていて、病院で様々な検査を行っても原因のはっきりしない場合を「万年風邪症候群」と呼んでいます。

その患者さんのほとんどは50歳代の更年期女性です。

いつも鼻水.くしゃみの症状があっても、高熱が続いたり肺炎を併発するようなことはなく、どちらかというと痩せ型で貧血傾向のある方が多いようです。また,抗生剤などの連用が原因で肝臓や腎臓に障害の見られる場合もあります。

更年期の「万年風邪症候群」に対して東洋医学では、患者さん個々の体質や症状に合わせて消炎解熱効果のある「柴胡剤」を使い分けて効果を挙げています。

今回ご紹介した症状をおもちの方には柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)の服用をおすすめします。

柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)の成分である柴胡(セリ科:ミシマサイコの棍)とコガネバナの根は気管や肺の働きを高め、桂枝(クスノキ科:ニッケイの樹皮)と牡蠣(カキの貝殻)は精神安定作用。瓜呂根(キカラスウリの根)には気道を潤す効果があり、乾姜(ショウガの根)、甘草(マメ科:カンゾウの根)は全身の血液循環を促すことで新陳代謝を盛んにし、胃腸の状態を整えるとされています。

おなかの真ん中、おへその辺り触って動悸を感じる人では特に効果的です。柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)は、もともと結核体質に対して応用されていましたが、現在では、精神的な背景の強い虚弱体質改善に使われています。

【柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)適応症】
神経症、不眠症、血の道症、更年期障害、感冒、インフルエンザ、心臓衰弱、胸部疾患、肝臓病などの消耗性疾患の体力増強、貧血症、神経衰弱、肝炎、胆嚢炎、気管支炎、肺結核、胃アトニー、気管支拡張症、肺炎、肋膜炎、腎炎、腎盂炎、自律神経失調症、心悸亢進。