「冷え性」東洋医学では「気・血・水」のバランスがくずれると病気になると考えます。




「気」とは、病気とか元気などの気。目には見えませんが、生命活動を統括するものです。

東洋医学では、臓器や骨格は入れ物であって、命の本質的なものはその中を流れる気だと考えます。気が乱れると、体の中では空気やガスの変調が起きて、しゃっくりやゲップ、おならなどが多くなります。また、興奮しやすくなり、しびれやマヒなどが起こります。

「血」とは、体の中を流れる血液。東洋医学でいうお血とは、血が停滞し偏在している状態です。

血が乱れると、頭痛。肩こり、不眠、のぼせ、月経異常など、血液の循環が悪いための症状が出てきます。

「水」体の中の色のついていない液体です。

水が乱れると、めまい、むくみ、下痢、尿の異常、のどが渇くなどの症状が起こります。



気の乱れ

気が逆流すると下半身が冷え、上半身ののぼせが起こります。

気が逆流するという症状は、胃酸が食道に逆流することで起こる現象です。この逆流によって、胃液が食道に漏れてしまい、食道の粘膜にダメージを与えます。逆流した胃酸が喉の奥まで達することもあります。このような症状が続くと、喉の粘膜にもダメージを与えるため、のどの痛みや声のかすれなどの症状が現れることがあります。

気が逆流すると、下半身が冷えるという症状も起こります。これは、胃酸が逆流することで交感神経が興奮し、血流が下半身に集中しなくなるためです。そのため、下半身の血行が悪くなり、冷えを感じることがあります。

一方で、上半身にはのぼせという症状が起こります。これは、食道の粘膜が刺激を受けることで、その部位が熱くなることによって起こります。胃酸の刺激によって食道の上部に熱がこもるため、のぼせや熱感を感じることがあります。

このように、気が逆流すると下半身の冷えや上半身ののぼせといった症状が現れることがあります。気が逆流する症状が続く場合には、早めに医師の診察を受けることが大切です。また日常生活や食事に気を配ることで、症状の改善にもつながります。

血の乱れ

血液循環が正常でなくなると、身体の様々な場所に影響が出ることがあります。特に、骨盤腔や手足の冷え、下腹部の冷えが引き起こされる可能性があります。血液循環が乱れると、体温の調整がうまくいかなくなり、そうした症状が起こるのです。また、骨盤腔内の冷えが引き起こす問題としては、生理痛や不正出血などが挙げられます。

このような症状がある場合は、早めに医師に相談することが大切です。日常生活での適度な運動やストレッチ、バランスの取れた食事などに気をつけることで、血液循環を改善し、これらの症状を予防することができます。血の流れが乱れることは、身体の様々な不調の原因となり得るため、健康管理には注意が必要です。

水の乱れ

体内の水分が停滞すると胃腸の機能低下を伴う冷えが起こります。体内の水分は消化器官の正常な機能を維持するために重要です。水分が不足すると消化液の分泌が不十分になり、食べ物の消化が遅くなります。これによって胃腸の機能が低下し、冷えを引き起こす原因となります。また、水分が不足すると体温調節機能も低下し、冷えを感じやすくなります。

そのため、体内の水分が停滞しないようにするためには、適切な水分摂取を心がけることが重要です。また、消化器官の健康を保つためにも、バランスの取れた食事や適度な運動を行うことが大切です。冷えに悩む方は、日常生活を見直し、水分摂取や食生活、運動習慣などを見直すことで改善が期待できます。