更年期障害はストレスが影響します。まじめな人は要注意




更年期障害は、ストレスから起こる自律神経の乱れが大きく影響します。

更年期障害は、加齢やエストロゲンの欠乏などの身体的ストレスに加えて、性格や仕事、家族関係などの社会的因子が重なって発現する、一種のストレス性疾患と考えられています。

まじめで几帳面、完璧主義で責任感が強い方、また、人からどう思われているか気になる方、 すぐに人を頼りにしてしまう、こういった方はストレスをためやすく 更年期障害の症状も重くなりがちです。

脳の水分は、記憶を保存している海馬という部分から放出されます。ストレスは海馬に影響を及ぼし、睡眠中に海馬の働きが良くなります。その結果、脳内液が減少し、無気力感や疲労感の主な原因となります。

ストレスが脳に与えるその他の影響のひとつに、血液脳関門への影響があります。血液脳関門とは、血液と脳の間にある関門で、輪ゴムのような働きをします。この輪ゴムは、血液と脳を結びつけるバリアのようなものです。

ストレスはこの輪ゴムを壊し、脳に入る血液と酸素の量を増加させます。この血液量の増加が連鎖反応を引き起こし、更年期症状の原因となる脳内の炎症を引き起こす可能性があります。 また、ストレスは脳をむくませ、脳の中心部である海馬に体液がたまり、疲労感をもたらします。

これらの要因が重なると、更年期症状が非常に強くなります。 更年期症状の治療法 更年期症状を治療する方法はたくさんあります。最も効果的な方法は、体のストレス反応システムを正常に戻すことです。更年期障害の症状の主な原因は、ストレスを調節する自律神経系が、ストレスを感じるようになったことであることを覚えておくことが大切です。

また、更年期と言われる40代、50代は 親の介護の問題、子供の独立等で日常生活での変化や悩みの多い時期でもあります。更年期の症状は、50代後半〜60歳前半ぐらいになると治まる人が多いと言われています。

ストレスから起こる自律神経の乱れは ホルモンバランスを司る脳に密接に関係しているため更年期の症状に大きく影響します。ストレスを受けると様々なストレスホルモンが分泌され、循環器系や呼吸器系、消化器系、免疫系などに影響するため、動悸、息切れ、食欲不振、疲労などをひき起こし、更年期障害を悪化させる原因となります。



ストレスから起こる更年期障害の症状

情緒不安定、不安感やイライラ、抑うつ気分など精神的な症状が現れることも多い。

精神症状は心身症の様相を呈することが多く、症状の強弱には精神的要素が影響します。

その他の一般的な更年期障害の症状として、自律神経失調症様の症状、脈が速くなる(頻脈)、動悸がする、血圧が激しく上下する、腹痛、微熱、そのほか女性の場合はホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)、多汗、頭痛、めまい、耳鳴り、肩こり、不眠、疲労感、口の渇き、のどのつかえ、息切れ、下痢、便秘、腰痛、しびれ、知覚過敏、関節痛、筋肉痛、性交痛、生理不順などがあります。

ストレスから起こる更年期障害の予防法

無理をしないで、リラックスしきちんと対応しましょう。

更年期に起こる症状は人により異なりますが、自分が弱いから、悪いから、と自分の責任と思い込まないようにしましょう。

更年期の症状は生理的なからだの変化に伴うものです。

更年期障害は、ご自身の責任ではありません。

「気の持ちようだ」

「なまけたいからだ」と、人に言われ自分を責めてしまい症状を悪くすることもあります。

今まではがんばれたのに、と無理をしたり、できない自分に焦りを感じたり、落ち込んだりしないように心がけましょう。