大脳基底核のひとつの線条体は、尾状核と被殻と側坐核とからなります。
この被殻は淡蒼球とあわせてレンズ核と呼ばれていまこの線条体は、自転車に無意識で乗れるようになったりと、習慣的な行動や、微細な運動調整にかかわります。
つまり、無意識的な行動にかかわるわけです。
その一方で、線条体の腹側は側坐核と呼ばれ、快感にかかわるドーパミン神経系と強くアクセスしています。「アルコール」「ニコチン」「覚せい剤」「コカイン」「モルヒネ」など依存性薬物の作用部位は側坐核です。たばこも、最終的には側坐核でドーパミン分泌を高めます。
つまり、線条体は無意識化した行動の蓄積や制御の場でありながら、快感の場でもあります。
線条体で、「無意識的な行動」と「快感」が結びついているわけです。無意識的な行動と快感が知らない間に結びついているからこそ、「気がつくと○○している」とか「なんとなく○○の方に気がいってしまう」という無意識的な行動が起きやすくなるのです。
この線条体を中核とする回路が「ハマリの回路」です。
同時に、これが「やる気の回路」になります。