負けない人は、最初から「不利な条件」を抱えない。先手必勝の戦術。

負けない人の特徴。議論や交渉が有利に進むか否かの最初のポイントは、まさに「出だし」。

たとえば、相手が初対面だったとする。

あなたはまず、「おはようございます」とか「はじめまして」など、挨拶の言葉を発する。

次に「いつもお世話になっております」と言いながら、名刺入れから名刺を取り出し、交換しようとするはずだ。ここまでが初対面同士におけるお決まりの所作であろう。

お決まりではあるが、この瞬間が非常に重要です。

あなたに対する相手の第一印象がここまでの短いプロセスで決まってしまう。



議論する前から怖い顔をする必要は全くない。

自分の思いをぶつけ合う双方向コミュニケーションは、互いに相手の人格を尊重してこそ成立するものです。身だしなみや丁寧なあいさつは、相手を尊重していることの意思表示にほかならない。

逆に、身だしなみに気を配っていないというのは、相手を尊重していないことの証になる。

相手が自分を尊重していないと感じたら、その時点でまともなコミュニケーションをする意欲を失う。

つまり、嫌われてしまうのである。

あいさつの仕方も大きな分かれ目になる。

これから真剣に話をしようとする相手に「おはようございます」などの挨拶の言葉を発しない人はいにいと思われるが、そのあいさつ言葉を発する時の表情や雰囲気が重要だ。

いかにも「あなたは敵だ」と言わんばかりの怖い表情で、

「おはようございます」「お世話になっております」とあいさつされたら、相手は途端に身構え、

敵愾心を強く持つことになるだろう。

その気持ちがないのに、無用な敵愾心を持たれてしまうのは損である。

議論も決してよい方向へ進まない。

議論が白熱していくプロセスでは、時に厳しい表情を相手に見せることもあるが、議論する前から怖い顔をする必要は全くない。

まずは「私はあなたを尊重しています」という気持ちを表し、「お互いに偽りなく、意見を交換しましょう」と相手を受け入れていることをはっきりと表現することが第一歩です。