負けない人の戦術。いかに厳しい議論が予測されるとしても、ビジネスの真剣なコミュニケーションの場としては、お互いを尊重し、信用し合うことが出来てこそ成立するものです。
「尊重と信用」と「好き嫌い」は、片や理性、一方は感情の世界ですが、「好き嫌い」の感情が強くなると「尊重と信用」に影響が出てきます。
「嫌い」という感情は、「尊重と信頼」という理性的な世界にもマイナスの力を持っています。
そして「好き」という感情は、「尊重と信頼」を倍加させる作用をもたらします。
初対面であろうとなかろうと、対面した瞬間に「相手が自分を好きになること」をすればいいのです。
相手がこちらを好きになる話題を持ち出す。

これから相手と会い、交渉事が始まる。途中で厳しい議論になるかもしれない。
そうした時こそ、おだやかなスタートで、相手がこちらを好きになる話題を持ち出すのが、交渉の入り口におけるテクニックです。
時には相手が喜ぶギフトを持っていく。儀礼的な菓子折りではない、普通では手に入らない珍しいギフトを選ぶ。また、愛嬌のあるノベルティーギフトなら軽い会話のネタにもなり、場の空気を和らげる効果もあります。
厳しい交渉が予測される時こそ、このようなちょっとした小道具や演出で相手がこちらを好きになる工夫をするのも、負けない人がやっているテクニックの一つです。