負けない人がやっている「余裕がある雰囲気」を見せる先手必勝の戦術。

負けない人の特徴をご紹介。ビジネスの交渉事でかなり厳しい議論をしなければならないと分かっていると、多くの人は最初から緊張した面持ちで挨拶を交わすことになります。

これは、すでに不利です。

相手が強者なら「この人、余裕ないな。楽勝だな」と思われてしまうかもしれません。

怖い顔をしたまま挨拶をして、座った途端に「では、早速ですが」と本題に入ろうとする人がいます。

誰もが一度はこんな経験があったはずです。

これでは正しく「私には余裕がありません。必死なんです」と言っているようなものです。

では、負けない人がやっている、先手必勝の戦術は、



相手にネガティブな感情を持たせない。相手は自分の利益を優先しようとするもの。

ビジネスでの交渉事の際、手土産を持って行ったりするのも余裕のある雰囲気を作るのに効果があります。余裕のある雰囲気といっても、横柄な態度を見せたりしては、

「こいつ、絶対やっつけてやるぞ」と相手の敵愾心を呼び起こしてしまいかねません。

こうした印象を持たれるのも、当然ながら損であり、交渉も有利には運べません。

議論や交渉は双方向のコミュニケーションです。

両者の心理状態が話の方向性に少なからず影響してきます。

相手にネガティブな感情を持たれてしまうと、相手は自分の利益を優先しようとします。

こちら側の事情を考慮する余地をネガティブな感情が狭めてしまいます。

これは、相手の心がかたくなになってしまうということだけではありません。

俗に「足元を見られる」ということがありますが、余裕がなく、結論を急いでいる雰囲気を見せると、そこにつけこんでやろうという心理を相手に持たせてしまうことにもなります。

「この人は、早く結論をだしたいんだな」

「待ったなしの事情があるのだな」

「この人は多少不利でも合意にこぎつけたいんだな」

こんな思いを持たれてしまったら、もはや「負け」です。

これは勝ち負けのかかる議論や交渉では大事なことです。入り口で負けてしまっては、その後いくら頑張っても敗勢は覆りません。

ゆっくりとしたペースで本題に入る。

交渉に入る最初の段階で常に心掛ける事は「ゆっくりとしたペースで本題に入る」ことです。

あいさつもゆっくり。

お互いがテーブルに着いてからでも、いきなり本題には入らない。

本題に全く関係がない話題をあえて出しながら、間合いを図ります。

間合いを図るとは、こちらに対する相手と気持ちの距離感、問題の重要度、緊急性などをつかむということです。これが出来ない人は多いものです。

「急がば回れ」

こちらを歓迎しているのか敵愾心を抱いているのか、嫌われているのか、好かれているのか、

逆にこちら側から見て信用できる相手なのか。

あえて柔らかな雑談を仕掛けることによって、そのあたりの探りを入れることは絶対に必要です。

これは当然、こちらの気持ちに余裕がなければできません。

相手にもリラックスしてもらい、素顔を見せてもらわなければ、うまくいきません。

また、相手の出方次第ですが、交渉を有利に運ぼうと思ったら、相手に言いたいことや頼みたいことをあえて言わないという戦術もあります。相手が結論を急いでいる雰囲気が伝わってきたら、あえてこちらの主張に触れず、焦らすのも手です。

相手が焦ってきたら、ようやく切り出す。

こうしたことを交渉の途中でやるためにも、対面したばかりの入り口部分では、できるだけ余裕のある態度を相手に見せることが必要です。