目上の人とつきあう人


一流になりたかったら、

一流の人間とつきあうことです。

これが伸びていくための鉄則です。

ただし、それは自分を引き上げてもらうことを目的とするものではありません。

一流の人間に接することで、その人がなぜ一流の人間たり得るのかを考え、その人の全人格的なものを吸収し、それを糧とすることに意味があります。



目次

目上の人とつきあう人。一流人が実践する「人づきあいの鉄則」

自分を引き上げてもらうことだけを考えて一流の人とつきあうのは、逆を言えば、その人の逆鱗に触れれば蹴落とされるということでもあります。

自分の二本の足で立ち、実力をもって伸びていくことが大切です。

そのための勉強の一つとして、一流の人間とのつきあいがあるということです。

会社員の場合、一流の人間を社外に求める機会はそう多くありません。

したがって、上司や先輩の中から一流の人間を探すということになります。

この人、と思った上司や先輩に接することを心がけてみましょう。

それも媚びるのではなく、堂々と意見するなり質問するなり、仕事の延長としてぶつかっていくこと。

ごますりといった姑息な気持ちではなく、人生について何かを学ぶという真摯な姿勢で目上の人とつきあうようにしている人は、それが必ずいい結果として表れるはずです。

いまさら言うまでもなく、上司に取りいり、派閥の力で伸びていこうとするのは、もはや時代遅れになりつつあります。仕事ができる人は、目上の人とつきあう人です。

目上の人との付き合い方、緊張しがちな人でもOK!人脈づくり成功の3ポイント

皆さんはセミナーやワークショップ、パーティーなどで新しく人と知り合い、人脈を広げることがあるかと思います。人脈づくりを目的としたネットワーキング・イベントは最近とても増えているようです。そうした場に参加して、新しい人と話したり名刺を交換したりして人間関係を広げていくのは、皆さんは得意なほうですか?

 実は最近、働く女性を対象にした「ネットワーキング」(人脈づくり)についてのワークショップを担当する機会がありました。イベントやパーティーなどの場に積極的に参加して人とつながり、情報を得るのは重要だと分かっているけれど、自信がないという女性が多いのだそうです。私はネットワーキングの専門家ではありませんが、コミュニケーションスキルが非常に重要になるテーマですし、自信の有無がコミュニケーションに与える影響にも興味があるので、ワークショップのファシリテーター(進行役)を引き受けることにしたのです。

 ネットワーキングのために私自身が普段していることを振り返ったり、そのワークショップで参加者と議論したりした中から面白いことがたくさん分かったので、それを皆さんとシェアしたいと思います。

■様々な可能性をもたらすネットワーキング

 意識的にするネットワーキングだけでなく、無意識的にできたネットワーキングがベネフィット(利益)につながっていくこともあります。これは重要なことです。

 例えば、私は空手をずっと練習していたので、国際的な武道のセミナーに何年も継続して参加していました。そこでいろいろな友人ができたのですが、その一人である米国人男性からある日メールがきて、「自分が勤務しているグローバル企業で研修のトレーナーを探しているので来ませんか」と言ってくれました。私が自分の会社を設立した1年目のことでした。その企業はそれからずっとクライアントになってくれています。しかも、さらにほかの企業も紹介してくれました。ネットワーキングは様々な関係性を発展させる可能性を秘めているのです。

 では、成功するネットワーキングのために大事なポイントを3つ、お話ししましょう。

■ネットワーキングを成功させる「3つの準備」

 まず最初に、自分のintention(目的、意図)を確認します。そのイベントやパーティーに参加するのは何のためなのか。「何かを学ぶ」というのもあるでしょうし、「特定の誰かに会いたい」というのもあるかもしれません。それを明確にしたら、次に進みます。

 2つ目のポイントは「自分のイメージをどう見せるか」。これは外見についてです。プロフェッショナルに見せたいのか、リラックスした感じにしたいか、華やかな印象にしたいのか。イメージを明確にして、服装や持っていくものを準備します。

 そして3つ目のポイントは「質問を用意すること」です。誰かと話すときに質問をするのはとてもいいことです。なぜなら、相手は自分について話せていい気分になり、こちらは相手に興味がありますよとアピールができます。特に自分がちょっとシャイな性格なら、あまり話さなくていいというメリットがあります。

 といっても、あまりたくさんの質問を考えても覚えられないので、2つぐらいがいいでしょう。もちろん相手に対して「お名前は? どこから来られましたか? お仕事は? ご趣味は?」くらいは一般的にできる質問ですが、それ以外に2つ。例えば「このイベントについてどう思われましたか?」「何が一番印象的でしたか?」など。相手が話しやすくするには、このようにオープンクエスチョンにするといいでしょう(Yes、Noで答えられる質問では会話がすぐ完了してしまいます)。

 そして、興味を持ってその人の答えを聞き、「なぜですか」「どのようにですか」など、さらに深掘りして質問していくといいでしょう。

■誰に話し掛けていいか分からないときは

 カクテルパーティーのような場で知り合いもいないとき、誰に声を掛けていいか分からない、という人もいます。既にいろいろな人がお互いに会話をしているとき、その中へはなかなか入り込みにくいものです。

 そんなときは、部屋を見渡してみましょう。私が好きな方法は、あまり誰かと話をしていない人を見つけて、その人に声を掛けるというものです。数年前、あるイベントに行ったとき、会場に知っている人は誰もいませんでした。壁のそばに日本人女性が立っていたので、その人と話してみようと思いました。名刺交換をして、ずいぶん長く会話をしましたが、別れ際に彼女は「ありがとうございました。私は他の人と話す自信がなくて、どうしようと思っていたので助かりました」と言いました。私も同じように思っていたのでお互いの助けになりました。彼女とは今もフェイスブックでつながっています。

 国際的なイベントなどの会場では、日本人はだいたい日本人同士で固まっています。「語学が苦手だから」という言い訳をとてもよく聞きますが、実際には上手な人がほとんどです。せっかく参加したのにネットワークが広がらないのは大変もったいない状況ですね。

■相手の話がつまらない・話が終わらないときは

 ネットワーキングのワークショップで出た質問で、たぶん誰もが同様に思うのが「もし、話し掛けた相手の話がつまらなかったり、話が長かったりしたら?」というもの。

 相手の話が長くて言葉をはさめず、一方的に話を聞かされ続けることもあります。相手が外国人でこちらが言葉に自信がなかったりすると、なおさら話すきっかけがつかみにくいものです。そういうときは、相手の話のわずかなpause(中断)をとらえ、手などでジェスチャーを同時に入れると、こちらの話を始めやすくなります。

 それも難しければ、「あ、ごめんなさい、ちょっとお手洗いへ」と言って席を外すのもありでしょう。「Thank you! It was a pleasure meeting you.」と勢いよく握手してパッと帰る、という人もいました。私も昔は、そういう難しい状況の場合は逃げたいと思っていましたが、最近はちょっと変わってきました。「この人とは話すのが難しいな」と思ったら、なぜだろうと考えてみます。自分のマインドセットを変えて相手を「人間観察」してみると、結構いろいろな気づきがあって面白いのです。どんな相手からも絶対に何かの学びがあると思います。

■緊張を解くための3つの効果的な方法

 初対面の人ばかりのネットワーキングの場は緊張するものです。お話しした3つのポイント(目的の明確化、イメージづくり、質問の作成)で準備をしても、たぶん緊張するでしょう。でも、多くの人を前にして緊張するのは、生物的な本能としてごく自然なことなのです。これは以前の記事「会議での発言やプレゼンが苦手 その意外な理由と対策」でもお話ししました。

 緊張に対処するには、これもまた3つの方法があります。

 1つ目は、話す内容を準備しておくこと。質問を用意するのはそのためです。

 2つ目は、これも以前の記事にありますが呼吸を整えること。胸で呼吸するのではなく、腹式呼吸でゆっくり、深く呼吸をすると落ち着いてきます。

 そして3つ目はおそらく一番重要なのですが、緊張している自分にフォーカスするのではなく、相手に興味を持ち、相手の言葉に意識を集中すること。これらを心掛ければだいぶ緊張が解けてくるはずです。

 先月、私は香港で開催された、ある大企業のコンファレンスに参加しました。最終日には数百人が出席するディナーがありました。香港での仕事を終えて、ちょっと楽しみたい気持ちもあり、せっかくの場なのでちょっとチャレンジをしてみようと思いました。

 そのディナーの会場にはたくさんの丸いテーブルが設置してあって、席は自由でした。ある丸テーブルで2人の男性が座って話していましたが、私はそこへ歩いて行き、堂々と「May I join you?」と言いました。2人が「Of course!」と言ってくれたので、私は座り、「Hello, I’m Helen.」と自信満々に自己紹介。実は内心すごく緊張していたのですが、会話は続いていきました。隣にさらに他の男性2人が来て、気がつくとそのテーブルには私以外は男性ばかりになり、話はとても弾みました。ちょっと勇気を持ってやってみれば、結構スムーズにいくのです。

■自信がないときほどネガティブに情報を受け取りやすい

 「ネットワーキングの場は自信がない」という女性が多いのですが、ぜひ覚えておいたほうがよいことがあります。自信がないときは、それをさらに助長するようなネガティブな情報を拾ってしまいがちなのです。しかも、その多くは「誤解」です。

 ワークショップの後で、参加者の一人である日本人女性と英語で話していたとき、いきなり彼女が「すみません」と謝りはじめたのです。何で謝っているのかと聞いたら、「私の英語が分かりにくいのですよね。ヘレンさんの顔を見たら、きっとそうかなと思って。すみません、分かりにくくて」というのです。彼女の英語はとても上手で、全然そんなふうには思っていませんでした。でも私の表情から、彼女はそう解釈してしまったのです。

 私自身にも似た経験が何度かあります。プレゼンテーションをしているときに、とても難しい表情で聞いている人がいました。プレゼンが終わった後の休憩時間に「先ほどのプレゼンの内容をどう思いますか」と声を掛けると、その人は「すごくよかったですよ!」と答えるのです。「でもお顔の表情からは違う印象でしたよ」と聞くと、その人は「集中しているときはいつも難しい顔になるんですよ」と言いました。他人の表情を見るときは、自分がネガティブに解釈していることがあるので注意したほうがいいですね。

 さて、ネットワーキング・イベントが終わった後のフォローアップは、どうすればいいのでしょうか。名刺交換だけして、忘れてしまいますか? ワークショップの参加者に聞いてみると「SNS(交流サイト)を使ってフォローアップをする」という人が多いようでした。名刺は「スキャンしてアプリで管理する」「忘れないように日付などを書き込む」「全然整理していない」など、人によって様々でした。

 フォローアップはできるだけ早くするのがいいと思います。私自身、常にそうしているわけではありませんが、知り合った人には早めに連絡をとって、その人が興味ありそうなイベントや情報があればシェアするといいでしょう。すごく面白い人でもっと話したいと思ったら、コーヒーでもランチでも一緒にと誘ってみましょう。

引用元「緊張しがちな人でもOK 人脈づくり成功の3ポイント|WOMAN SMART|NIKKEI STYLE

目上の人との付き合い方の心構え

上司、部下、同僚との付き合いで、共通する心構えがあります。それは「節度のある付き合い」を心がけることです。「親しき仲にも礼儀あり」ということわざがあるように、常にマナーを忘れず、緊張感のある関係を保つようにしましょう。節度のある付き合いの要点をまとめます。

1.時間や約束を守る
相手が上司の場合はもちろん、たとえ相手が気心の知れた同期入社の同僚や学校の後輩にあたる部下であったとしても、時間や約束を守るのはビジネスマナーの基本です。

2.相手の意見をちゃんと聞く
相手が同僚や部下であっても同じです。相手の人格を尊重し、意見をきちんと聞くようにしましょう。

3.他人の悪口、噂話はしない
あなたが悪口を言っていたことが、上司や部下、同僚を介して相手の耳に入らないとも限りません。口は災いのもとです。

4.プライベートなことを詮索しない
恋人の有無や貯蓄高、信仰している宗教などプライベートなことをしつこく尋ねるのはタブー。また、男性社員が女性社員に体重や洋服のサイズを聞くことは、セクシャルハラスメントにあたるので気を付けて下さい。

5.強引にお酒やカラオケに誘わない
上司に誘われると部下は無下に断れないので、本心を偽って付き合いを続けた挙句、精神的に追いつめられてしまうことがあります。パワーハラスメントに発展しかねないので注意してください。

6.金銭の貸し借りはしない
金銭の貸し借りはトラブルのもと。もし緊急事態が起こって、やむを得ずお金を借りてしまう場合は、できるだけすぐに返しましょう。反対に貸してしまった場合は、いつまでに返してもらえるのか確認しましょう。

7.断わる時は丁寧に
こちらから依頼する時はもちろんのこと、何かを依頼されたり誘われたりした時は、「できません」「嫌です」といった感情的な言葉を返すのではなく、「企画書を明日までに仕上げなければなりませんので……」「本日はこの後取引先の担当者と会食がございまして……」など、やむを得ない事情があることを伝えて誠実に対応しましょう。

引用元「上司・部下・同僚との付き合い方 [ビジネスマナー] All About