人脈づくりに飛びまわっている人

どこのパーティー会場でも、分厚くふくらんだ名刺入れを持って名刺交換に飛びまわっている人がいます。後日、会社で、交換した名刺を同僚などに見せびらかしながら、自分は○○建設のA専務を知っているとか、○○商事のB部長を知っているとか、人脈の広さを自慢するためでしょう。

これは、一般社員だけのことではありません。

経営者のなかにも、「この前、○○大臣に会ったんだけど・・・」などと、必要もないのに政治家の名詞を吹聴する人は少なくありません。実際は、その他大勢の1人としてパーティーに参加しただけでも、「この前、○○大臣に会った・・・」ということにしてしまうのです。

結論から言えば、このような名刺入れを持って名刺交換に飛びまわっている人、「面会型人脈づくり」に腐心する人は、人脈を仕事に活かすことはできないと思って間違いありません。

だいたい、パーティー会場で名刺交換に飛び歩くような人は、人脈というものをはきちがえています。



目次

人脈づくりに飛びまわっている人。豊かな人脈を持っている人に共通する魅力

人脈は腐心してつくるものではなく、相手が寄ってきてできるものです。

「彼と話していたら楽しい」とか、「変なヤツだが、仲間にしておかなければ損だ」など、理由はさまざまですが、その人間の魅力や能力に対して人が集まってきます。

その輪を人脈と呼ぶのです。

人脈がビジネスに活かされる以上、利害が絡むことが多い。

お互いのメリットがあると思うから、「脈」としてつながってくるのです。

自分も相手を選ぶが、相手も自分を値踏みするということでもあります。

要するに、相手から見て、つきあってメリットのある人間だと評価される魅力が不可欠です。

名刺交換をしたからといって人脈になると思ったら大間違いで、

それは単に「会ったことがある人」にすぎないからです。

すばらしい人脈をつくりたければ、まず自分がすばらしい人間になるよう努力することです。

自分を磨き、人間的魅力で他人にインパクトを与えられるような人間になれば、

自然と人が集まり、人脈はひとりでに広がっていくはずです。

“人脈作りの達人”が「コミュ3鉄則」を伝授!

知らない人と話すのは恥ずかしい、緊張する、という人は少なくないかもしれない。かくいう筆者も、(こう言うとたいてい驚かれるが)実は恥ずかしがりやである。仕事になると不思議と誰とでも話せるのだが、プライベートな場面で見知らぬ人と話すのが大の苦手なのだ。だから、美容院や普段買い物に行くお店での何気ない会話や、パーティーや異業種交流会といった場で、知らない人に話しかけるのが本当に苦痛だった。

しかし、新しい人脈作りはビジネスの基本でもある。そこで今回は、ニューヨーク随一のコネづくりの達人であり“最強のネットワーカー”と言われるジョン・レビーさんに弟子入りし、その秘密に迫ってみることにした。

米国民の半数はShy(恥ずかしがりや)

コネ社会と言われる日本だが、米国は実はそれ以上の人脈至上主義の国でもある。転職を頻繁に繰り返す人が多いこともあり、さまざまな異業種交流会、パーティや「ミートアップ」と言われる出会いの場にこまめに顔を出し、せっせと人脈作りにいそしむ人がとても多い。一般的な日本人からすると、米国人は皆、積極的で話し上手に思えるのだが、実は国民の40~50%が自分を「Shy (=恥ずかしがりや、内気、臆病)」と考えているという調査もある。

そもそも積極的な人が多いお国柄で、「恥ずかしがりやで引っ込み思案でいること」はキャリアやビジネスに致命的な影響を与えるため、その原因や解消法を科学的にリサーチする研究機関などがいくつもあるというから驚きだ。

そのひとつ、インディアナ大学サウスイースト校にあるShyness Research Institute。代表のバーナード・カルドゥッチ教授によれば、「恥ずかしがりやの人は、つねに自分の目の前に鏡があるようなもの」なのだという。言われてみれば確かにそのとおり。つねに「自分が人からどう見えているのか、これを言ったらどう思われるか」といったことばかり気にしてしまう。要するに自意識が過剰で、「他人にいい印象を与えられないのではないか、嫌がられるのではないか」という恐怖心にとらわれてしまうのだ。

そんな臆病な自分に決別すべく、教えを請うため門をたたいた相手が“最強のネットワーカー”、ジョン・レビーさんだった。たぐいまれな人脈力が評判を呼び、『ニューヨーク・タイムズ』や『フォーブス』など有力メディアに次々と取り上げられる異色の人物だ。

4月中旬、レビーさんが待ち合わせの場所に指定したのは、マンハッタンのチェルシー地区のおしゃれな会員制クラブ。「クラブ」といっても、日本のオジサマ向けや若者向けのものとは違う。会員が食事や仕事をしながら交流できる場だ。ヒップなたたずまいのビルの屋上にはプールがあり、その脇のおしゃれなオープンバーはフツーの会社員とは一線を画した、パワーエリート然とした人々で埋め尽くされていた。

さて、このレビーさん、いったい何者なのかと言えば、これが説明が難しい。30代半ば、有名女性誌に「独身イケメン男子」としてノミネートされたほどの容姿を持ち、お金持ちのお坊ちゃまでもある。裕福な芸術家の両親のもとに生まれ、彼らから受け継いだマンハッタンの大邸宅で「秘密のパーティ」を定期的に開き、そこから生まれる人脈、ネットワークやビジネスのノウハウを生かして、企業のコンサルなどをしているらしい。

コミュニケーションは人を幸せにする

「秘密のパーティ」には、有名なセレブやパワーエリートたちが集い、お互いを知らない人々が社交をし、ネットワークを広げるのだという。

なぜこんなことをするのか。それは「人と人とのコミュニケーションは人を幸福にするから」だという。ウェークフォレスト大学のフリーソン教授の研究によれば、「どんなに内向的な人間でも、人と話をしたり、自分の主張ができるように振る舞うことで、ポジティブな気持ちになれる。ほとんどの人は、人と付き合ったり、触れ合うことで、幸せを感じることができる」そうだ。

さらに、もうひとつ理由がある。それは「『人脈』というビジネス上最大の資産を、どのように築くことができるのか」というテーマを追求することだ。人は他人にどのような影響を与えたりひかれ合うのか。そんなさまざまな人間関係を観察して、スキルやノウハウを実験し実践するための場でもある。

レビーさんの「ネットワーク理論」はユニークだ。一般的なネットワークは、自分が中心になって放射線状に人脈を広げる「放射線型」のネットワークだ。

しかし、レビーさんは、自分の友達や知人がさまざまな人とつながることで、自分ともつながってくる「フルコネクト型」と言われるネットワークを作ろうとしている。こちらのほうが、密で強固なつながりができるからだ。

たとえるなら、一方通行的に情報が発信される「マスメディア型」ではなく、知人同士が自由に結びつき永遠にネットワークの輪が広がる可能性のある「ソーシャルメディア型」のほうが、効率的に人の輪が広がり、より結びつきの強いコミュニティができるといった考え方に近いだろう。自分だけにメリットがあるのではなく、すべての人が同様に人脈を享受できる互恵的な関係だ。つまりレビーさんは、自宅を舞台に「リアルソーシャルネットワーク作り」という実験をしているとも言えるだろう。

「秘密のパーティー」の参加者は毎回多彩だ。芸術家、ノーベル賞受賞者から起業家までさまざまなジャンルの人々が集う。そうした人たちとの人脈も、レビーさんはゼロから築いてきた。レビーさんを観察していると、つねにだれかと話している。有名なデザイナーやテレビのプロデューサーなど、積極的に話しかけて、気付けばあっという間に「知人」になっている。特に有名人にこだわるわけではない。特別なユニークな才能や、なんらかの磁力を持った人を発掘し、アプローチしていく。

私が「恥ずかしさを克服できない」悩みを告白すると、いくつかのアドバイスをくれた。そのうちの3つを黄金則としてご紹介しよう。

①誰もが、話しかけてもらいたがっていると思いこめ

知らない人に接するとき、常に頭に浮かぶのは、「この人に話しかけたら迷惑だろうな。きっと私なんかと話したくないんだろうな」という考えだ。これは童話『裸の王様』の話と同じく、間違った思い込みなのだ。

心理学的に言うと、「多数の無知(Pluralistic ignorance)」という現象にあたる。たとえば学校の授業で、「ほかの人はみんなわかっているだろうから、自分が質問したらやばいかな~」などと思い込み、質問を躊躇するのと同じだ。実は、ほかの人も自分と同じで理解していなかったりする。『裸の王様』でも、本当は誰も王様の洋服は見えていないのに「皆、王様の服は見えているんだろうな」と思い込んでいた。この間違った「錯覚」を脱する必要がある。つまり、「皆、話しかけられたいのだ。自分が恥ずかしいのではなく、相手が恥ずかしい」と思い込めばいいのだ。

②会話の鏡を割れ

前述のカルドゥッチ教授の言う「自分の前にある鏡」をぶち割るのも恥ずかしさ克服のカギとなるが、もうひとつ割っておきたい「鏡」がある。それは「会話の鏡」だ。こちらでは、会話は大抵「How are you?」で始まるが、「Great. Thank you.」などで終わってしまうと、会話が続かない。「どこから、来たの?」「日本です」「……(沈黙)」のパターンだ。この質問を鏡に映して返すかのような「おうむ返し」は、会話を袋小路に追い詰める。その代り、質問に対する答えの中に彩りやフックとなる情報を入れ込んでみよう。相手の興味をそそるような話題や情報を入れ込むことで、会話が前に進んでいく。たとえば、こんな感じだ。

「暖かくなってきましたね」

「そうですね。そろそろ、ルーフトップ(屋上)のバーに行くにはいい季節ですよね。メトロポリタン美術館の屋上のカフェに行ったことはありますか? ものすごく眺めがよくて、この季節、とっても気持ちいいですよ」

穴場レストラン情報、食べ物、旅行の話などは、誰にでも興味を持ってもらいやすい話題だ。

③失敗に慣れる

勇気を出して話しかけてみた結果、相手が興味を示さないということもよくあるだろう。でも、それでくじけてはいけない。「So What?」(それが何?)と思うくらいの気持ちが大切だ。100人と話をしたら、そのうちの2割か3割は「つれない」反応だったりする。これは当たり前だ。恥ずかしがり屋の人は、特にそういう「失敗」を気にしすぎて自分を責める傾向にある。誰からも好かれる人などいないのだ。失敗があるから成功もある。「失敗」を繰り返すことで恐怖心が薄れてくる。

レビーさんの貴重な3つのアドバイスを実行に移すべく、「秘密のパーティー」に特別に招待してもらった。「恥ずかしがり屋」は克服できたのか?

引用元「“人脈作りの達人”が「コミュ3鉄則」を伝授! | 「コミュ力」は鍛えられる! | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

異業種交流会に参加するメリットについて教えてください。

Q「先日、日頃懇意にしている経営者から異業種交流会への参加を勧められました。これまでは本業が忙しく、なかなか参加する機会がありませんでした。異業種交流会に参加するメリットはあるのでしょうか。」

A「異業種交流会に参加することで、異なる業界の生きた情報を得ることができます。また、ビジネスパートナーや事業連携の発掘の可能性などのメリットがあります。異業種交流会は、数多く開催されていますので、目的にあった交流会を慎重に選びましょう。」

異業種交流会は、サラリーマン向けの異業種交流会、経営者向けの異業種交流会、特定の目的のための異業種交流会の3つに分けることができます。その中で、経営者向けの異業種交流会はさまざまな情報や普段会うことのできない人材と出会う可能性を秘めていますので、積極的に参加することをお勧めします。ただし、交流会の質にはさまざまなものがありますので、参加する交流会は慎重に選ぶ必要があります。

【異なる業界の生きた情報を得ることができる】

異業種交流会に参加することで、普段会うことのできない別業界の経営者から生きた情報を収集できる点が最大のメリットです。異業種交流会はその名のとおり、業種・業態が異なる人との接点を多くもつことができます。日常の業務では知りえない業界の生きた情報を仕入れることが可能になります。異業種交流会に参加しているのは、企業を実際に経営し、自ら市場や技術などに接している経営者です。

長い間経営を続けていくと、自社についての考え方や、マーケットについての考え方が保守的になってしまうことが多々みられます。他業界の経営者との交流をもつことで、新しい考え方や新しい視点などの気づきを得ることができますので、保守的な考え方に陥らないようにすることが可能となります。

【ビジネスパートナーや新商品の発掘】

異業種交流会にはさまざまな業種の人が参加しています。現代社会はマウスイヤー(マウスの1年は人間の18年に相当するので、18年かけてきたものを1年で行う時代)と言われています。そのため、日頃から新商品の開発や新事業への進出を考えておかなければなりません。異業種交流会では、さまざまな業種の人から、新しい技術、新事業の手がかりを得る機会につながります。また、多くの経営者が参加していますので、新事業への進出や新しい技術の開発などに関しても、他社との事業連携などの可能性も広がります。

ただし、異業種交流会に参加するだけでは人脈や新しい仕事には直結しません。人材は継続してつき合っていくことで、はじめて人脈としてつながっていきます。異業種交流会は、はじめのきっかけを得るだけにすぎませんので、注意しましょう。

【異業種交流会に参加する留意点】

このように、異業種交流会にはさまざまなメリットがありますが、すべての異業種交流会がうまく機能しているわけではありません。参加している企業の間で、経営水準や技術力に大きな格差がある場合や、異業種交流会に参加するメンバーの人材の質なども考慮して参加するかどうかを決める必要があります。

また、異業種交流会にも、ビジネスを主体としているもの、ビジネス抜きでの交流を主体としているものなど、さまざまな趣旨がありますので、目的にあった交流会を見つけることも必要でしょう。

表向きは異業種交流会となっていても、実情は宗教の勧誘であったり、特定商品の販売会だったりといったトラブルなども数多くみられますので、十分注意しておく必要もあります。

引用元「Q0108.異業種交流会に参加するメリットについて教えてください。|ビジネスQ&A|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]