アメリカのビジネスマンは「10」の手柄を「20」くらいに吹聴する。
すべての人に当てはまる訳ではありませんが・・・
ある日本企業の社長が、アメリカの子会社へ出向くと「ボス、前回あなたが日本に帰ってから、俺はこんなにすばらしい成績を上げたんだ」と口々に自分を売り込んでくるそうです。
一方、日本人のアメリカ駐在社員はその逆で、「社長、申し訳ありません。私の力不足でなかなか成績が上がらず・・・」と謝ってくるそうです。
「能ある鷹」は爪を隠さない!「10」のことを「12」くらいに言う人でちょうど良い
それで調べてみると、ワーワー自分を売り込んでくるアメリカ人社員に限って、実際にはたいしたことをやっていなかったりする。いわゆる、上げ底人間だったようです。日本人のアメリカ駐在社員は、これまた口とは反対にきちんと成績を上げている。「20」の手柄を「10」くらいにして報告しているようでした。
謙譲の美徳になるかもしれませんが、これからのボーダレス時代は「上げ底人間」に伍して勝負していかなければなりません。「謙譲」は日本社会だけで通じるローカルな文化であって、グローバルスタンダードの美徳ではありません。
「10」の手柄を「20」くらいに吹聴する必要はありませんが、せめて「10」のことを「12」くらいの程度にはアピールする必要はあります。これからの時代は、自己アピールの上手な人間が伸びていきます。
嘘は論外としても「10」のことを「20」くらいに相手が感じるのは、アピールの巧拙によるものです。
自分をいかにアピールするかが、仕事ができる人と、できない人の分かれ目になります。
アメリカのビジネス界では、「10」の能力の人間が「15」だと言って売り込む事には寛容です。
自分をよく見せようと努力するのは当然だからです。
ところが、実際は「15」の能力がありながら「8」だと言う人間は不信を招きます。
なぜなら、自己を卑下するなど、アメリカ社会では不自然だからです。
日本なら能力が「8」だと謙遜し、実際には「15」であることがわかると評価される場合があります。
しかし、それはあくまでも日本だけのローカルな文化です。
国際水準においては、「能ある鷹」は爪を隠さないのです。
「10」のことを「12」くらいの程度にはアピールする必要はあります。