日本の経営者の中には、朝の暗いうちに起きて、社員より早く出社するという奇特な方が少なからずいらっしゃいます。しかし、早起きして三文の徳になるのは電気がなかった昔の話です。
現代のビジネスにおいては、早起き自体にさして意味はありません。
朝に強い人は早起きして仕事をすればいいし、夜に強い人は夜やればよい。
それだけのことです。アメリカのビジネスマンが朝が早いからといって、「仕事ができる人は朝型が多い」と定義するのは早計ということです。
朝型の人、夜型の人? 一日のうちで「最高に集中できる二時間」をどう使うか
ある会社の社長は、毎朝6時半ごろに目覚めるが、会社に出社するまでは新聞を読んだり、お茶を飲んだり、トイレにいったりと、だらだら過ごしていることが多いそうです。
早起きして颯爽と出かけるアメリカのエリートビジネスマンとはえらい違いですが、けっして「無能」な経営者ではないと自負しておられました。
興が乗って夜遅くまで仕事をしたときは、翌朝の起床は当然遅くなるそうです。
あるいは早朝、夢うつつのなかで仕事のアイデアがひらめいて飛び起きることもあるそうです。
仕事ができる人は、「朝型」「夜型」と区別するよりも、一日のうちで集中する時間をどれだけ持てるかということを大事にしています。
一日のうちで「最高に集中できる二時間」をどう使うかと考えられれば上出来です。
そして、一日を振り返って、今日は集中する時間をどれだけ持てたかを反省する。
こうしたことを毎日継続かることで、1つの傾向に気づくはずです。
自分は「朝型」なのか、「午後型」なのか、「夜型」なのか。
集中の仕方は「短時間ピーク型」なのか、「長時間フラット型」なのか。
自分の傾向がわかれば、集中力がピークに達するときに、重要案件の企画を考えたりすれば、より効率的ですばらしい仕事ができるということになります。
自分の集中タイムを知ることは、「仕事ができる人」の必須条件とも言えます。