
会議の正念場は、反対意見が出たときです。
「和を似て貴しとなす」という処世訓にしたがえば、「なるほとせ、あなたの意見も一理ある」と、足して二で割ることで争いを避けようとする。
口角泡を飛ばして議論する人より、反対意見をさっと取り入れ、話しの落としどころをわきまえている人のほうが、スマートで、仕事ができる人のように見えます。
しかし、これは誤解です。仕事ができる人は、こうではありません。
その場を丸く収めない人。あなたは「反対意見」にどう対処しているか?
すぐに妥協点を探そうとする人はダメです。
なぜなら反対意見は、たとえ言葉使いは丁寧であっても「おまえの意見は間違っている」と、居並ぶ上司の前であなたに挑戦している訳です。
黙して語らずは論外ですが、ここで妥協点を探すような発言は、上司から見れば早々に白旗を掲げた頼りない部下ということになります。
会議で自分と反対の意見が出てきたら、徹底的に戦うべきです。
勝つのがベスト。
しかし、負けてもかまいません。
「あいつは、なかなか骨がある」という印象をまわりに植えつけることができればそれでいいのです。
反対意見が出てきたら、チャンスの到来と喜ぶべきです。
会議は「戦いの場」です。
反対意見をぶつけられ、同僚に足を引っぱられるか、自分の意見、パフォーマンスが周囲の共感を呼んで通じるか、力の争いなのです。
そのためには、事前に会議の流れを想定して「戦法」のシュミレーションをしておく必要があります。
そして反対意見が出たなら、好機到来とばかりに反撃に転じる。
仕事ができる人は、間違っても、その場を丸く収めない。